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プレミアプロでエフェクトを入れる。【2025年版】

プレミアプロのエフェクトとは?

プレミアプロでは「エフェクト」という特殊効果を動画に加えることで、表現の幅を広げることができる機能があります。撮影素材を並べるだけでは少し演出として物足りない時や撮影素材に調整を加えたい時に利用します。

エフェクトはワークスペースの右「エフェクトパネル」内の「エフェクト」と書かれているタブの中にビン(フォルダー)として整理されています。

エフェクトの使い方

エフェクトの適用は至ってシンプルです。使いたいエフェクトを選択して、適用したいクリップにドラッグするだけ。

これだけで使えるエフェクトもありますし、中には細かい設定が必要なエフェクトもあります。

シーケンスで適用したクリップ(もしくは上記のようにクリップの上に重なり合うようにエフェクトが別途表示されるものはそのエフェクト)を選択すると、エフェクトコントロール内にエフェクト名が表示されます。ここでエフェクトの調整を行うことができます。

エフェクトコントロール内のクロスディゾルブの調整画面
エフェクトコントロール内の「Ultraキー」エフェクトの調整

200種類以上のエフェクトがある?

プレミアプロのエフェクトには、まず「オーディオ」と「ビデオ」の2つの特殊効果があります。そしてそれぞれに対して「エフェクト」と「トランジション」のビンに分かれています。「エフェクト」は音や映像の加工や調整、「トランジション」は音や映像の切り替わりの特殊効果と覚えるとわかりやすいかと思います。

「オーディオエフェクト」

音の加工や調整をするエフェクト(例:圧縮やエコー、イコライザー、ノイズリダクションなど)

「オーディオトランジション」

音の始まりと終わりに次の音との切り替えをスムーズにするエフェクト(例:フェード)

「ビデオエフェクト」

映像の加工や調整をするエフェクト(例:カラー補正、キーイング、ノイズ、ブラー&シャープ)

「ビデオトランジション」

映像と映像の切り替えに演出を加えるエフェクト(例:スライド、ズーム、ディゾルブなど)

上記のビンの中に200種類以上のエフェクトが収納されています。

実際に使うのは10種類程度!?

200種類と聞いて、全て使いこなさなければいけないかというと、もちろんそんなことはありません。200あるうちに実際に頻繁に活用するエフェクトは10種類くらいだと思います。

もちろん動画の種類などによっては数多くのエフェクトを使うこともありますが、一般的な動画であれば10種類ほど覚えておけば大体事足ります。

映像素材が綺麗に撮影できていれば、一切エフェクトを使わなくても問題ないくらいです。

エフェクトを必要以上に使うことで逆に素人っぽい演出になることがあります。

まず、初めは一般的に使われるエフェクトを覚えて、余裕が出てきたら、都度新しいエフェクトを使っていけばよいでしょう。

ここではプレミアプロ初心者が覚えておくべき、エフェクトを厳選しています。

よく使う「オーディオエフェクト」

クロマノイズ除去

エアコンや風の音のような環境音によるノイズを除去するのに利用します。

自動クリックノイズ除去

オーディオクリップ同士を繋げると、音のボリュームの違いなどにより、高低差ができ、「プツッ」という音がします。自動クリックノイズではそうしたノイズを自動で除去してくれます。

よく使う「オーディオトランジション」

コンスタントパワー

BGMや音声の始まりや終わりをスムーズにしてくれる「フェード」プレミアプロでは3種類のフェードエフェクトがあり、デフォルトなのが「コンスタントパワー」。最初は違いが分かりにくいため、どれか迷ったらコンスタントパワーを使いましょう。

コンスタントパワーはBGMなどの音の最初や最後を滑らかに上げたり下げたりできます。音楽の終わりにかけてスムーズに音量を下げ、無音にしてくれたり、音と音を繋げる際に急激な音量の変化なく、滑らかに音同士を繋いでくれます。

よく使う「ビデオエフェクト」

ワープスタビライザー

カメラにあるような手ブレを編集で補正してくれるエフェクト。ブレを少し修正する程度であれば、細かい調整なく使えます。逆に、ブレが激しい場合でも、細かい設定をすれば、びっくりするほどブレを綺麗に補正できます。ただし、調整を強くしずぎると、時空が歪んだような映像になるので注意が必要。

Ultra キー

「グリーンバック」と呼ばれる緑色の暗幕を背景に撮影して、他の背景映像と合成している映像を目にしたことがあると思います。これを「クロマキー合成」と呼びますが、Ultra キーはこうしたクロマキー合成をする際に、特定の色(通常は緑色)を透明にし、複数の映像を合成することができます。

クロップ

映像を切り抜いて利用したいときは、「クロップ」のエフェクトを適用します。映像の特定の箇所だけ利用したい場合などに使います。

シャープ

映像の輪郭の度合いを調整できるのが「シャープ」です。映像が少しぼやけてしまったときなどに利用します。

シャープは「Lumetriカラー」というエフェクトとはまた別の色味や露出を調整できる箇所でも、調整できますが、エフェクトでシャープをかけることでより強くシャープをかけて調整することができます。

よく使う「ビデオトランジション」

クロスディゾルブ

エフェクトを利用しない場合、1つのクリップから次のクリップに切り替わる際に、通常は一瞬にして切り替わります。「ディゾルブ」は切り替わりの際に映像クリップ同士を重ね合わせることで、ゆっくりと切り替わるようにするエフェクトです。

「ディゾルブ」という名前のエフェクトもありますが、「ディゾルブ」は「クロスディゾルブ」や後述の「フィルムディゾルブ」に比べ、映像同士が重なり合う際に輝度情報が重なるため白く「パッ」と明るくなってしまいますが、「クロスディゾルブ」は、輝度の重なりが少ないため、白く明るくなることがなく、通常のディゾルブよりもこちらを利用することで、より自然なトランジションになります。

フィルムディゾルブ

上記のクロスディゾルブよりも、より自然で違和感なくトランジションするのが「フィルムディゾルブ」です。

暗転

映像が一度暗転して次の映像に切り替わります。

スライド

次の映像クリップが流れるように前のスライドを覆い隠すトランジションです。テキストやアニメーションなどではよく使いますが、映像と映像のトランジションとして使う場合は少し安っぽく見えるので注意が必要です。テキストに少し動きを加えたいときに利用すると良いでしょう。